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2006年6月16日-25日まで、横浜美術館のグランドギャラリーでむせかえる世界の展示が開催されました。 そこに立ち会った観客たちによる「むせかえる世界体験レポート」です。 +++++++++++++++++++++++++++++++ あの深紅の布の途方もない広がりとその中心の突起としてあたりを睥睨する存在、その途方もないスカートをはいた人物が高みからあたりを見下ろしているという、視線の上下関係、見る/見られる関係、また、布=スカートの下からその下半身を見る/見られるという関係、そうした関係を折り込みながら、インタラクティヴなライヴ・彫刻というできごとを立ち上げるその手腕には、驚かされました。 女性の見る/見られることに孕まれる被害者性と加害者性は、男性もあの高みに坐ることによって反転され、男性も見る/見られるという暴力的関係性に捉えられることをも示していたのは、とても興味深く、「性の政治学」がアートとして見事に屹立していると思いました。 砂山さんの率直なトークにも刺激的な発言がいくつもありましたが、高校生の一団がスカートの中に入って来たときの怖さを語る挿話が強く印象に残っております。 彼らは、社会化される前の欲望のかたまりのような存在であり、しかも性的な欲望は抑圧されていて、いつ暴発してもおかしくない状態にある、としたら、そういう存在がスカートの内部に侵入することは、何が起こっても不思議ではない状態ということであり、その恐怖は、半端なものじゃあなかったのではないでしょうか。 とはいえ、「青い性」の好奇心が、そのスカート内部の空間で、どのようなときめきと不安を生きたのかということには、ちょっと興味を引かれたりもします。 でも、そういう連中をもあえて、排除しないことで屹立する水準があり、それが砂山さんの毅然たるひとつの倫理性となって表れているのだと思います。 あのパーティー会場で上映されていた米国のイラク攻撃に反対する舞台パフォーマンスにしても、ベタなやり方かもしれませんが、やはり、あの臆病さを虚勢によってよけい醜く引き立たせてしまうブッシュと、米軍によって惨たらしく殺戮されてしまった人々の映像の対置には、ぎょっとするし、ストレートではあるけれど、こうしたかたちで、アートが政治状況に素早く異議申し立てする意味は大きいと思いますし、やはり心揺り動かされるものがあります。 八十年代末に美香ダンサーズのとびきり切れ味鋭い若きダンサーとしての砂山さんに注目して以来、このように強靭に自らのなすべきことを見極め、邁進される姿を見ると、こちらも随分と刺激になりますし、励みにもなります。 ともあれ、単純なメッセージには還元されない多義性と官能性を孕んだ今回の「むせかえる世界」が、いま、同時代に発するアクチュアルなインパクトはとても大きいと思いました。 坂尻 昌平 photo (C)Norico Sunayama 撮影 鈴木カズキ ■■むせかえる世界基金■■ 伝説の赤いドレスを目覚めさせ、作家の故郷である横浜に甦らせるために、アートプロジェクト「むせかえる世界基金」を設立し、横浜美術館で展示をしました。 -幻のドレスとフレンチビデオアートetc.でむせかえる横浜美術館-■■"un musee parfume": A SULTRY WORLD■■ ■■むせかえる世界基金■■Fund for "A SULTRY WORLD"■■ ・お問い合わせ ■むせかえる世界基金事務局 〒231-0062横浜市中区桜木町3-13大島ビル5FART LAB OVA内 E-mail:musekaeru@excite.co.jp BLOG:http://musekaeru.exblog.jp/ MIXIコミュ<むせかえる世界基金>もあります 関連リンク: □横浜美術館 □横浜フランス月間・2006
by musekaeru
| 2006-07-08 01:55
| むせかえる体験ノート
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